エーステを初体験ああああああ!!!!

皆さん御機嫌麗しゅうひじりんです。

あのね、あのね、巷で噂のエーステなるものを昨日見たのですわ。

大気圏までぶっ飛んだわ…もう…大変だった…そんな私のエーステ体験レポをお届けいたしますわ。

なんでこの女お嬢様言葉で喋ってるの?と思われるかも致しませんが…

衝撃的過ぎたからとだけ申し上げますわ。

 

多分ネタバレは無いと思うのだけれど、

立石さんが美しいだとか泣けるだとかそういうネタバレはあるからお気をつけてくださいまし。

 

そもそもの発端はといえば、

お友達たるロカ先生の激しい布教がきっかけでしたの。

ロカさんは私のラインにある日を境にちょこちょこエーステの画像を送ってきていたわ

でも私は舞台にハマったことなんてないし、何だか怖くて忌避していたの…

ハマってる人たちは全員が全員沼の奥深くに沈んで見えていたのも怖かったわ。

ロカちゃんに布教バンバンされるから、ツイッターで何気なく「エーステ」という単語を呟くだけでピラニアのごとく食いついてくるフォロワー達が私は怖かったのよ。

 

しかも布教してくる全員、そんなに詳しいことはプレゼンして言わないっていうところも怖かった

とにかく見ろ。とにかく見るのだ。話はそこからだ、という感じで…ちょっと某応援上映の原点となる映画を最初連れていかれた時を思い出したわ。こういうときにオタク達が口を揃えていう時はもうハマる予感しかない。怖い。と私は自分を抱きしめましたの。

 

見てみたい気持ちにはたしかにさせられた。

だが、怖い。中々行動に移せない。

私はこんな気持ちでいましたの。

 

でも四月の下旬、その日は訪れた。

その日私は夜遅いっつーのに何故かハンバーグを作っていたわ。肉塊をぺちぺちしていたのを覚えている。

 

料理中、携帯依存症故に、ダイニングの視界に入るところに私の携帯を置いていたのだけど

そこにロカ先生からの通知が見えた。

あらあら何かしら…私はそう思ってぺちぺちし終えた肉塊の形を整え、手を洗ってから携帯を開いた。

 

そこにはこういう風にかかれていたわ。

 

「力が欲しいか」

 

なん…だと………。

私は考え込んだわ。何が言いたかったのかさっぱり分からなかったんだもの。

ロカ先生はもしかして私をブ●ーチの主人公だと勘違いしてるのかもしれないとすら考えたわ。

 

でも私はアドリブの効く女。

負けるわけにはいかない。

私はとりあえずこの問いに対する最適解を返事したわ。

 

「欲しい…っ!

誰にも負けない力が!!!」

 

次の瞬間、奥義の名前とか叫んでもおかしくないわよこの台詞。

私は満足げに自分の書いた台詞を見た。

うんうん、いいじゃない、さあどう返してくる?

 

「エーステを見る力が欲しいか!!」

「欲しい」

 

私は理解する前に返事をしていた。

エチュードとかそういうのは吹っ飛んでいた。

勝ちだとか負けだとかではない、もう口からピョンと欲求だけが私を追い越して文字になっていた。

それくらい多分潜在的な欲求は膨れ上がっていたのですわね。全く恐ろしくってよ。

 

結論、ロカ先生は私もいけるようにチケットを手配してくれていた。

もう彼女のことを神絵師だ神絵師だとずっと思っていたけれど、現人神として崇めるレベルの所業だったわ。

 

同時に沼へ引きずりこむ沼の住人にも見えたけれども。

 

まあとりあえず、舞台当日。5月5日。こどもの日。

まず、前の晩からあまり寝れてない。ドキドキしすぎるあまり眠れないのは久々の経験だった。

それでもしっかりと舞台を確認するため、アイマスクだホットミルクだを使って私は自分を強制的に眠りに導いていたわ。

もう誰かにぶん殴って気絶させて欲しかった……。

 

それでも浅い眠りにはついた。その日何故か私の顔ぐらいある大きな蚊にさされるとかいう怖すぎる夢を見てあああああってなっていたけれど、ちゃんと当日起きられた。

起きた瞬間から、まず私は自分の身体の異変に気付きましたわ。

 

生理が始まっとるやないか。

 

おかしい早すぎる。私の身体はエーステに向けて全身で何故か女性になろうとしていた。

女性ホルモンがシュビドゥバァと出ているのを感じたわ。

 

もう怖い。

 

とにかくもう朝ごはんもそこそこに私は家中をそわそわするがあまり徘徊し、待ち合わせ時間の40分前には行動を起こして駅についた。

ロカ先生に早すぎるとこの時点で引かれていたけれど、私はもうマグロのごとく動くしか出来なかった。止めてみろ….止めれるものなら止めてみろ。

 

そして、私は、劇場についた。

 

ロカ先生が来るまで私はコンビニ飯を兵糧のごとく井の中に乱雑に入れた。空腹に初エーステを邪魔されたくはなかったの。気持ちはもう歴戦の兵士だった。あのとき食べた焼き鳥の味から覚えていないわ。

 

ロカ先生と合流し、私は早速中に入るのかと思ったけれど、物販へと一緒に足を運ぶことになった。

 

「ひじりんも買うでしょ?」

 

彼女は当たり前のように問うてきた。呼吸をするかのように。ひじりんも呼吸はするでしょ?とでも言いたげな顔だった。

 

「まだ舞台見たことないのに…!? 終わったあとに見るんじゃ…」

 

私は混乱して彼女に言う。

しかしロカ先生は目を細めると「いや。終わった後にも買うけど、先に買っておいた方がいいよ。買っておいた方が良かったと後悔するよ」と確かな口調で返事したわ。

 

後悔!?

な、な、なら買うわ…。

私はとりあえずブロマイドを10枚買った。

 

今度こそ劇場の席についてブロマイドを開くと私の推しに扮した美麗な役者達がこちらを見ていた。

こ、これは…素敵…じゃない…。それは認めざるをえなかった。

ブロマイド開き大会にも熱がこもった。

私はなんと嬉しいことに自分の推したる茅ヶ崎のブロマイドを当てることが出来たわ。うまく行きすぎて怖かった。多分エーステを見ることが出来るという幸運プラスこんな幸運を与えられたから、私はロカ先生に「私は自分の運を先払いしてる気がする。帰りはダンプに轢かれるわ」と伝えた。

 

そんなこんなで、とうとうとう舞台が始まった。舞台始まるまでどんだけ喋ってんだ私は。

 

舞台が始まる瞬間

あの音楽と暗闇

間違いなく引き起こされるワクワク感

私は思わず胸を押さえた。ディズ●ープリンセスかと思うくらいドラマティックな動きで押さえた。心臓が開始1分で飛び出そうになったのよ。

 

間違いなく言える。

あの瞬間心臓を押さえていなかったから、口から出ていたわ。

 

もう、そこからは夢のような時間だった。

私は感動した。歌は腹に響いてくるようなビブラート。演出は美しい上に楽しい。動きがあるとこんなにも楽しいものなのね。

オペラグラスを目に当てれば推しが細かく表情を変える。新規絵のオンパレードだわ。絵師さん息してる? と言いたくなった。

 

前半はときめきと、高揚と、萌えと、いとしさと、切なさと、心強さが詰まっていて

叫びたくなる衝動を口やら手やらを押さえることで私は何とか抑え込んだ。

 

推しが生きてる。

目の前で生きてる。

動いてる。

 

あああああああああああああああ

心に強めのチェストオオオオオオオオオ!!!!!!!!!

 

オーーーマイガッッッ!!!!ああああああああああ!!!!推しだああああ!!!!あばばばばばば

 

前半戦が終わって休憩に入った時、私は感動のあまり手を合わせて目を瞑り動けなくなっていた。悟りである。ていうか死んだ。

 

ロカ先生は優しいのでそんな私をそっとしておいてくれた。ツイッターには死亡報告をツイートされていたが。

 

そして心の準備をするまもなく後半戦。

正直始まる前からこれは泣けるだろうなと思っていた。

きっと私は、ハラハラと涙を流しながら舞台を見るのだろうなと。

 

結論そんなレベルではなかった。

私はロカ先生の「泣きまくるからハンカチを持っていけ」の言葉を甘く見ていた。

先人の言葉はいつも正しいのですわ。

 

私はズビズバと泣きじゃくった。舞台は絶えず涙だけでなく笑顔も与えようと楽しさと可愛さを提供してくるけどもうほんとそんな場合じゃなかった。切なさで心臓と涙腺はいじめられていた。

 

切なさと、感動の見事なハーモニー。

彦摩呂がいれば「感情の大洪水や〜!」と称してくれるだろうと思われるレベルに私は泣いていた。涙が止まらなかった。

何がハラハラ泣いちゃうんだろうな〜💫だバカヤロウめが。私は自分を叱った。甘すぎる自分を。

 

しかし反省した私を舞台は許さなかった。

「お前の涙腺を、こうして、こうして、こうじゃあああああ!!!!!!」と舞台は続いた。最後の方は「まだ出んだろ?」と涙のカツアゲを受けている錯覚すらしたわ。

 

そして大団円。

最後の曲がかかった。

また勝手に笑顔にさせられる。泣いた顔のままくふくふと幸せな気持ちさせられる。助けてくれ。

 

私は最後に推しの顔をちゃんと目に焼き付けようとオペラグラスを目に押し当てた。痛いほどに。

 

あれっ?……推しが舞台にいない。

 

ツンツン、とその時私の肩が突かれる。

ロカ先生だ。ロカ先生は一体こんな重要な時に私に何を伝えたいのだろう。

私はオペラグラスを外してロカ先生を見ると、彼女はふいと私の後ろを指差した。

 

そこには、その二メートルくらい、もう身を乗り出してしまえば届くくらいの距離に推しが、いた。

 

手を振って、にこやかに。

そこに、いた。

実在、した。

 

「ピギャァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!」

 

もはや断末魔だった。

推しを液晶越しでないところから見るのは初めてで私は叫ぶしかなかった。

 

推しはいた。

推しはいい匂いがした。いや、匂いなんて分からなかったけど、確実にいい匂いがした。私にはわかる、推しはいい匂いがしたのだ。

 

全てが終わり、カーテンが下がった時私は「置いていかないで」と切に願った。

勝手に終わらないでよおおお!!!とロカ先生の肩を揺さぶった。

 

もう感情が後から後から溢れ出して何にも言葉にならなかった私は、身振り手振りみたいなパントマイムで、ワキワキと腕を動かし、

 

「エーステ…すんごい」とだけ伝えた。

私が伝えれたのはそれだけだった。

もっと伝えたかった。あのね、あのね、と私は言葉をどうにかして出したかった。

 

もう地球上の言葉じゃ表現できない。

私は1番自分の気持ちに近い音だけで表現することにした。

 

「ウガチャガ」と。

 

あああああ!!!ってした気持ちと、すごい!!という気持ちが含まれた言葉です。今考えました。

ロカ先生は優しいので、そうだね、ウガチャガだね、と返してくれた。ウガチャガ。

 

エーステは、大変ウガチャガでした。

 

そして、ロカ先生のおっしゃっていた通り、帰宅したのち広げたブロマイドは私の宝物になっていた。

 

見る前は「私の推しに役者が扮している」と思っていたけれど、間違いなくあれは写真に映った「推し」そのものだった。

私は震える手でブロマイドを、とりあえず部屋に飾った。

 

そのあと感情が大洪水したからか、生理痛がピークに達したため、重ための薬を飲んで私は深夜までノックアウトされた。そして今です。起きました。感情のままにブログを書き綴りました。

 

はあ。

みなさん、エーステはね。

 

大変に、ウガチャガでした。

どうもありがとう。沼の底は、あたたかいです。

 

 

次も、絶対いきます……。