チェンソーマン読んで情緒フライアウェイした話

ボンジュ―! ひじりんだよ!

突然だけど「一番好きなアニメは?」って質問めちゃくちゃ困らない? 

 

多分相手は私がオタクなのを知っているから、ちょー悪気なくこの質問をしてきて「当然答えられるでしょ?」みたいなまなざしで見つめてくるんだけど、オタクだからこそ難しすぎる……!

 

私は模範的オタクなので毎クールアニメチェックしてるんや。そのため「ありすぎるので私にそんな究極な選択を迫らないでくれ……」―――とか考える時点で多分私は陰キャラオタク。

 

さておき。

最近お題箱でチェンソーマン布教とワートリ布教がミルフィーユかな?ってくらい交互に重なって入ってましてね。

サブリミナルに布教するんじゃないよと思いながら、まあそこまでフォロワーに布教させる熱があるならおもろいに違いないと、いずれは読む気でいたわけです。

 

ちなみに彼氏氏はチェンソーマンをずっと本誌で追いかけてた人なんですけど、私がチェンソーマン読もうかなあと彼の前で口走った時は「やめとけ」って言われた。嘘だろ。

初めてですよ。

オタク同士なのでお互いいつもあれ読めこれ見ろって勧め合ってるのに、読むなって止められたの。

そんなこと言われたら日本昔話みたいに逆に読みたくなっちゃう!!

 

と怖さ半分好奇心半分でいつか読みたいな~と思ってたんですけど。ゼブラックとかいうアプリで一巻無料で読めたので読み始めたらも~~~~止まらなくて止まらなくて。

面白さと切なさと恐ろしさと。

※ここからネタバレ入るから気を付けてね!※

 

彼氏と通話繋げながら読んでたんですけどね、もう一巻の時点でポチタがアレになった時点で「ポチタァ……泣」ってなってたら、「甘えるな」って言われたからね。嘘だろ。

 

私「一巻読んだけどつらいね……」

彼氏「お前そんなところでもう辛いとか言ってんのか! そんなんで生きて帰ってこれると思うな

私「何で怒られたんや私は。えっここで辛がってちゃいけないの? 慢性的にこういう辛さがあるよ~っていう漫画じゃないの?」

彼氏「ううん。そこが幸せのピークです

私「おい嘘だろ。既にポチタ~って言って辛くなってるんだけど」

彼氏「うんうん、ポチタ以外にもいっぱいこれから呼ぶ名前増えていくからね

私「めっちゃ怖いこというじゃん

 

まあでもそんなこと言ってね、そんなわけないだろ~って思ってたんですよ私は。大げさやな~って言いながら読み進めてたんですけど、

まさかマジとは思わないじゃん。震えたわ。

2巻3巻になるとパワーちゃんやアキくん、姫野さんなどの個性的なキャラが出てくるようになって、特に私はやっぱり早川家がかわいーってなってた。

 

パワーちゃんとデンジくんの恋愛関係が一切入り込む余地のない男女関係というか、血がつながってないのに兄妹みたいな関係? そういうの大好きだ! って感じで。

 

あと最初は多分マキマさんを争って小突き合う関係になるだろうと思ってたアキくんがめちゃくちゃいいお兄ちゃんだったので、にやにやが止まらなかったんですけど。誰かを好きっていうたびに彼氏が「やめとけ」って言ってくる。

 

私「パワーちゃんかわいい」

彼氏「悪魔に必要以上に肩入れするんじゃない

私「アキくんみたいなこと言うじゃん。アキくんもかわいい」

彼氏「悪いことは言わない。その男だけは好きになるのをやめておけ。心が壊れるぞ

私「姫野さんアキくんのこと好きなの? 応援したくなっちゃう」

彼氏「姫野さん好きになるのはやめときなさい

私「誰も好きになれないじゃん!!!!!!

彼氏「なるべく誰も好きにならずに読め!!!!!!!!!!

 

オタクに無茶言いやがる。

オタクなんてすぐキャラのこと好きになっちゃうんだから。

ただマキマさんについてだけは、胸を揉むシーンとかデンジのことデートに誘うシーンとか、何だかこうものすごくエッチ過ぎることをしているわけでもないのに迸る色気にドキドキします……。って話をした時だけ「うん……」って言われてた。何だよ「うん」ってよ!!! それもそれで気になるからやめろよな!!

――と思ってました。

 

まあ今思うと彼氏の言うことを聞いておけばよかったです。

 

アキくんとパワーちゃん♡ってしてた私大分粉々にハート壊されたので。

 

特にきっつい読むのやめたいよ……てなったのはアキくんが自分の寿命を聞いて病室で泣き出すシーンと、姫野さんの手紙を受け取って読むシーン。ゴリッゴリ精神削られた。

 

あの、アキくんVSデンジ戦とかもう、もうこの物語を考えた人には人の心がないのかってメソメソしてしまうくらいには泣いた。情緒フライアウェイした。

ほぼ言葉にならない私の「アギグン」という泣き声に対して彼氏は「だから言ったのに……」と追い打ちをかけた。やかましい。

 

こんなにキツイのに読むのを止められないのはただひたすらに面白いから。

展開に息をつかせないんだよホント。

しんどい苦しいってのたうちまわりながら、先がどうしても知りたくてページをめくる手を止められない。

 

もしかして私もまたマキマさんにそのように支配されているのかもしれない。

 

普通絶望が起きる時って「溜め」がある。攻撃モーションというか、「今からこういう絶望が起きるから心の準備しとけよ」っていうもの。

例としてチェンソーマンにおいては未来の悪魔が言った、「お前デンジにぐっちゃぐちゃの最低な殺され方するぞ。絶対回避できないぞ」みたいなのがこれに当たると思う。

 

しかしチェンソーマンにはこの「溜め」がない絶望が隙間に絶え間なく放り込まれる。

溜めがある絶望に対して心の準備をして頭を守ってるときに「ボディががら空きだ!」「背中ががら空きだ!」みたいなノリでノーモーション絶望にデンプシーロールを受ける。

 

このノーモーション絶望を大体引き起こしてたのがマキマさんなんだけど、お陰でもう一切最後まで気が抜けなかった。

 

あんなに「お色気お姉さんじゃ~ん」「マドンナじゃ~ん」「童貞をドキドキさせる人じゃ~ん」「ふ〜じこちゃ〜ん」って思ってたのに、蓋を開けるとホントとんでもねえ女ですよ。

マドンナじゃなくて月島さんですよ!

 

やべえ女や!!って彼氏に嘆いたら「マキマさんの言うことに一つも間違いはないから」って言われたので多分彼は既に犬。もう手遅れだった。最後の方の悪魔サーの姫みたいな状態にめっちゃ震えた。

 

そして最終巻の盛り上がり。1巻と対を成すような構成。最後はきちんとすべての始まりだったポチタで占める。伏線もすべて回収。

いやホントにアッパレとしか言いようがなかった。

 

……いや、大分落ち着いた今だからこそ冷静にそう言えるけど、普通に読み終わった後は「ヘァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」って言いながら頭抱えたから。

 

この作者が私達に届けたかったメッセージは無茶苦茶分かるんだけど、そのメッセージをこんなキツイ送り方しなくてもいいじゃない……! 

 

お願いだから早川家の生存ifスピンオフとか……いや、そもそも早川家をめぐり合わせたの自体がマキマなので、スピンオフがあってもずっと緊張するわ。ずっと後ろにマキマさんの影を感じ続けてしまうわ。積み上げれば積み上げるほど怖くなる……賽の河原かよ!!!

 

いやでも面白かったです……本当に……。

最終回まで読んだけど、えーとこれもしかして二部やる感じですかね?

二部やった場合人類最後まで生き残る奴いるのかなホント……心配や……世界の総人口が日本の人口くらいにちっちゃくなりそうな……。

でも続きが出るなら読みたい。

キッツイ。青汁のごとし。

ウー!!! 絶望!!! 

もう一杯!!!

とりあえずデンジくんは本当に幸せになってほしい。頼むから。

 

そんなわけで私にチェンソーマンを布教した人は私のこのフライアウェイした情緒をとっつ構えて元に戻してください。至急。頼んだぞ。

次はワートリを読みます。ハバナイスデー!